SEOとWeb広告の違いと相乗効果 – 効果的なWebマーケティング戦略

先日に公開した「WebマーケティングとSEOの違い」ではWebマーケティングとSEOの違い、それぞれの機能について見てみました。
今回は、当社のブログで公開した「データドリブンで進めるWeb広告運用!データ活用型 Webマーケティング」を受けて、Webマーケティングの中で、集客という部分での効果を果たすSEOとWeb広告の違いや相乗効果について詳しく見ていきたいと思います。
これらの二つの施策をどのように組み合わせれば効果的なWebマーケティング戦略になるのかだったり、それぞれの特徴やメリット、相乗効果について見ていきます。

SEOとWeb広告の基本的な違い

Webマーケティングにおいて、SEO(検索エンジン最適化)とWeb広告はどちらも重要な集客手段です。
でも、この2つはそれぞれ特性があり、効果を発揮するポイントが違います。

SEOは、Googleなどの検索エンジンで自然に上位表示されるようにWebサイトを最適化する取り組みです。コンテンツの質や技術的な改善を通じて、長期的な視点で集客力を高めていきます。
一方、Web広告は、Google広告やSNS広告など、料金を支払って、アカウントと広告をせってするとすぐに検索結果やウェブサイト上に広告を表示させることができる集客方法です。

当社のWebコンサルティングでは、まずSEOの基盤を固めてWebサイトの評価をあげて自然検索からの流入を増やし、その後でWeb広告を展開するアプローチを取っています。理由は、SEOでWebサイトをしっかりと最適化させることで、Web広告の効果も最大化できるからです。

SEOの特徴とメリット

SEOの最大の特徴は、一旦上位表示されると比較的安定した集客が自然検索から期待できる点です。
当社のSEO対策では、以下のポイントを重視しています。

  • 技術的なサイト改善による検索エンジンからの評価向上
  • ユーザーニーズに応える質の高いコンテンツ作成
  • 内部リンク構造の最適化によるページ間の連携強化
  • モバイルフレンドリーな設計とページ速度の向上
  • ユーザー体験の向上によるサイト内滞在時間の延長

SEOの取り組みには手間と時間は必要ですが、広告費をかけずに継続的な集客ができるようになります。また、検索上位に表示さあれることで、ユーザーからの信頼・安心も得られます。

SEOの取り組みには確かに手間と時間がかかりますが、一度検索上位に表示されるようになれば、毎月の広告費なしで継続的にユーザーが訪れるようになります。取り組みは大変ですが、長い目で見るとコスト効率の良い方法です。
だいたい半年から1年くらい取り組むと少しずつ効果が出始めて、その後は、検証・アクセス解析、コンテンツ充実を定期的に繰り返して、上位表示からの集客を維持していきます。
また、Googleの検索結果で上位に表示されることで「この会社の情報は信頼できる」とユーザーに思わせる効果もあります。これは広告では得られない強みで、特に慎重に選ばれるような商品やサービスでは、こういった安心感もあって、問い合わせや購入につながりやすい傾向もあります。

当社のWebコンサルティングサービスの第一段階と第二段階では、徹底的な調査・検証からWebサイトの改善、そしてアクセス解析に基づくコンテンツの充実に取り組みます。この過程で、WebサイトのSEOからの基盤をしっかりと固めます。

Web広告の特徴とメリット

Web広告の最大のメリットは即効性です。
当社のWeb広告運用では、以下のポイントを重視して取り組んでいます。

  • ターゲット層に絞った精密な配信設定
  • A/Bテストによる継続的な広告パフォーマンスの向上
  • リマーケティングを活用した再訪問促進
  • 季節や時間帯に合わせた柔軟な予算配分
  • データ分析に基づく広告文と画像の最適化
  • 競合分析による差別化ポイントの明確化

Web広告は、新規サービスのプロモーションや、特定の商品の販売促進など、短期間でのアクションが必要な場面では特に力を発揮できます。広告費を入れれば、その日のうちにでも成果が出始めるため、季節商品や期間限定キャンペーンにも最適です。また、地域や興味関心など、細かいターゲティングが可能なため、より効率的な集客が期待できます。
広告の効果は数値として明確に把握できるため、公開測定もすぐの検証でき、PDCAサイクルを素早く回していけます。

当社のWebコンサルティングでは第三段階でWeb広告を活用します。
これまでのSEOの取り組みによって最適化されたWebサイトに、上記ポイントを重視したWeb広告を組み合わせていきます。

SEOとWeb広告の相乗効果

SEOとWeb広告は、別々に取り組むよりも、うまく連携させることでより大きな効果が期待できるようになります。SEOとWeb広告を組み合わせることで発生する相乗効果を最大化するために様々な工夫をしています。

SEOで得られたキーワードデータをWeb広告のキーワード選定に活用します。
実際にユーザーがどのような言葉で検索しているのか、どのコンテンツに関心を持っているのかというデータは、効果的な広告を作る上で非常に有用です。

SEOで作り込んだ質の高いコンテンツを、広告のランディングページとして機能させます。
単に広告を出すだけでなく、クリック後にユーザーが求める情報をSEOで最適化させたページに着地させることで、離脱を減らし、満足度を高めて、コンバージョン率の向上につなげています。

Web広告から得られたデータを、SEOコンテンツの改善にも役立てています。
どのようなメッセージがユーザーの関心を引くのか、どのような表現が反応を得やすいのか、どんな検索クエリ(検索キーワード)が反応良いのか、地域や性別、時間帯などといったデータは、Webサイト全体のコンテンツ戦略にも活かせます。

SEOとWeb広告を組み合わせる上での注意点

SEOとWeb広告を効果的に連携させるには、いくつかの注意点もあります。

予算配分

短期的な成果を求めるあまり、広告費に偏りすぎると、長期的なSEO対策が疎かになってしまいます。
例えば、予算の90%をWeb広告に費やして、SEO対策にはわずか10%しか充てないような配分はやめましょう。

逆に、SEOだけに力を入れすぎると、成果が出るまでの時間が長くなり、事業のスピード感に合わなくなるかもしれません。新規事業や新商品のローンチ時には、認知度を素早く高める必要があるため、Web広告への一時的な予算傾斜も必要です。

事業の状況や目標に合わせて、最適なバランスを見極めることが大切です。
一般的には、事業が安定してきた段階で徐々にSEOの比重を高め、広告依存度を下げていくアプローチが効果的です。

整合性

SEOで上位表示されているキーワードと、広告で出稿するキーワードが大きく異なると、どちらも目にしたユーザーには混乱を与えてしまう可能性があります。例えば、自然検索では「オーガニック化粧品」で上位表示されているのに、広告では「天然成分コスメ」という表現を使うと、ブランドイメージに一貫性がなくなります。

SEOとWeb広告のメッセージの一貫性を保ちながら、それぞれの特性を活かした戦略を立てましょう。
キーワードだけでなく、訴求ポイントやトーンやマナーも揃えることで、ユーザーに統一したイメージで訴求していくことができます。ランディングページのデザインや内容は、広告から来たユーザーの期待に応える必要があります。

データの統合分析

SEOとWeb広告のデータを別々に見るのではなく、両方のデータをあわせて分析することで、より深いユーザー理解が可能になります。
例えば、自然検索と広告経由のユーザーでは、サイト内の行動パターンにどんな違いがあるのか、コンバージョン率はどう違っているのかといった点から、貴重なヒントが得られことが多いです。

当社では、Google AnalyticsとGoogle広告のデータを連携させ、さらに実際のお客様の声も考慮した上で総合的に分析を行っています。
このようなクロスチャネル分析により「検索広告でアクセスしたユーザーがすぐに購入せず、後日自然検索で再訪問してから購入に至る」といったユーザーの動きも見えてくるようになります。ここで得られたデータをさらに施策に反映させていくことで、より効果的なマーケティング戦略を行っていけるようになります。

SEOとWeb広告の組み合わせで期待できる効果

SEOとWeb広告を組み合わせることで、様々な効果が期待できるようになります。

集客チャネルの多様化

SEOによる自然検索からの流入と、Web広告からの流入ができることで、どちらか一方に依存しない安定した集客を行うことができます。これは「リスク分散」の考え方で、一つの集客経路に問題が発生しても事業への影響を最小限に抑えることができるようになります。

これにより、検索アルゴリズムのアップデートによる順位変動や広告プラットフォームの変更等にもスムーズにに対応できるようになります。
例えば、Googleのコアアップデートで一時的に検索順位が下がった場合でも、広告からの流入でカバーすることができますし、逆に競合の広告利用が増加し単価が高くなる時期には自然検索からの流入が安定した基盤となります。

コスト効率化

SEOで自然検索からの流入を増やすことで、広告費に依存しすぎない集客が可能になります。
長期的に視点で考えると、SEOは「資産となるコンテンツの構築」で、一度順位が上がれば継続的な恩恵を受けられるため、クリック単価の高い業種・業界ほどSEOの費用対効果は高くなります。

また、SEOで培ったキーワードに関するデータを広告に活かすと、無駄なクリックを減らすことができ、広告の費用対効果の最適化も図れます。
実際のユーザー検索語句の傾向を分析し、コンバージョンにつながりやすいキーワードを優先的に広告出稿することで、広告費用の無駄を削減できるようになります。

ブランド認知度の向上

検索結果で自然検索と広告の両方に表示されると、ユーザーの目に触れる機会が増えるので、ブランドの印象向上が期待できるようになります。ユーザーの目に複数回触れることで信頼性と認知度が高まる効果があります。

これは、競合の多い業界では大きな差別化ポイントになります。
購入検討を考え始めるタイミングでは、複数の選択肢を比較するので、何度も目にするブランドには信頼感が高まってきます。その結果、最終的な購入されることにつながりやすくなります。
また、広告とオーガニック両方での露出は「大手企業」という印象も与えるため、ブランディングやイメージアップの面でも効果が期待できます。

持続可能な集客体制の構築

SEOとWeb広告を適切に組み合わせることで、短期的な成果だけでなく長期的な集客基盤を築くことができます。
重要なポイントは、これらの施策を外部に依存し続けるのではなく、自社内で運用できる体制を作れるということです。当社のコンサルティングでは、ただ成果を出すだけでなく、その過程の取り組みを社内の担当者さんと一緒に進めるので、SEOとWeb広告の知識とノウハウを社内に蓄積することができます。
その結果、自走できるWebマーケティング体制が出来上がり、Webマーケティングを内製化していくことができます。

SEOとWeb広告は別々に使っても効果はありますが、両方をうまく組み合わせるとさらに大きな成果が得られます。Web広告ですぐに結果を出しながら、SEOで長い目で見た集客の仕組みを作れば、コストを抑えつつ安定した集客ができるようになります。
Web集客で成功するには、このSEOと広告の両方がバランスよく機能することが大切です。そして、これらのやり方を自社で身につけていけば、外部に頼りすぎない中小企業になることができます。

効果的なWebマーケティングのために

SEOとWeb広告はどちらも重要な集客手段であり、それぞれの特性を理解した上で組み合わせることが効果的なWebマーケティングであると考えています。当社ブログにデータドリブンで進めるWeb広告運用!データ活用型 Webマーケティングという記事をアップしています。この記事と同じように、SEOとWeb広告について書いていますので、是非あわせてご覧ください。

当社の当社のWebコンサルティングサービスでは、まず第一段階と第二段階でSEOの基礎をしっかりと固めて、第三段階でWeb広告を展開していくという段階的なアプローチを取っています。これにより、それぞれの強みを最大限に活かしながら、弱点を補い合う総合的な集客戦略を行なっていくことができます。
そして、お客様自身がSEOとWeb広告の基本を理解し、データに基づいた意思決定ができるようになることを目指しています。Webマーケティングの内製化によって、外部に依存しすぎない集客体制を作り上げることが、当社のコンサルティングの最終的なゴールです。

Webマーケティングでお悩みの方、SEOやWeb広告に取り組みたい方、集客の内製化に取り組みたい方はいつでもお気軽にご相談ください。
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