テクニカルSEOでWebサイトの評価を向上させる

Webサイトの集客力を高めるためには、良質なコンテンツを作るだけでは不十分です。
サイトの技術的な部分、いわば「裏側」の最適化もとても大切なんです。私たちが提供しているWebコンサルティングサービスでは、集客に取り組み始めた初期段階で、このテクニカルなSEOに力を入れます。

なぜテクニカルSEOが集客していく上で大切なのか、そしてどのような効果があるのかについて、見ていきたいと思います。詳しい内容は、当社ブログ「Webサイトの集客力を左右するテクニカルSEO」でもご紹介していますので、是非あわせてご覧ください。

テクニカルSEOって何?そしてなぜ大切なの?

テクニカルSEOとは、簡単に言うと「検索エンジンがサイトを正しく理解し、評価できるための技術的な改善」のことを言います。Webサイトの見た目ではなく、裏側のスペックの部分を調整してを最適化することで、ユーザーの使いやすさと検索エンジンからの評価を向上させる取り組みです。

実はお店の接客に似ていると私は思っています。
おしゃれな店内や看板も大切ですが、商品の品質管理や、店内を清潔に保つこと、丁寧で親切なに接客も同じくらい重要ですよね。お客さまはそういった「裏側の努力」も無意識に評価しているものですよね。

テクニカルSEOは単なる「検索エンジン対策」ではなく、「訪問者への思いやりある接客」だということ。ページがサクサク表示されれば訪問者はすストレスなくスムーズに閲覧できますし、スマホでも見やすいサイトなら、どんな環境からでも情報を得られます。

ただ、多くの中小企業のサイトはこの「訪問者への思いやりある接客」がおろそかになっています。見た目は美しくても、裏側のテクニカルSEOの取り組みが整っていないため、せっかくの良いコンテンツが訪問者や検索エンジンに正しく評価されていないケースをよく目にします。

見た目重視のリニューアルで失敗するワケ

「Webサイトをリニューアルしたのに、逆にアクセスが減った…」

私、大阪の中小企業支援機関で専門家としても活動しているのですが、このような相談をが本当に多く耳にします。ただ見た目だけを新しくするだけだと、思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあるのです。

【失敗パターン】

  • いくつものモーションや動画を入れ、表示速度が遅くなった
  • スマホで見にくい部分・操作しにくい箇所ができた
  • 検索エンジンが理解しにくいHTML構造になっていた
  • サイト構成が変わって、これまでの検索順位が消えてしまった

こうした問題点は発注側(お客様)からはわかりにくい。
制作会社から「デザインがモダンになりました!」と言われれば、それだけで満足してしまいがちです。

でも、本当のリニューアルとは、見た目と中身の両方を向上させることのはずです。それが見た目をキレイにしただけで終わってしまうと、リニューアルの目的の半分も達成できません。結果として、使いにくくなる、流入を落としてしまう、さらに売り上げが下がってしまうということになってしまいます。

テクニカルSEOで重視する5つのポイント

具体的にどんな対策が必要なのでしょうか?
特に力を入れたい箇所についてみていきます。

1. モバイルフレンドリーとコアウェブバイタル対策

現在は、ほとんどの方がスマートフォンを持ち、いつでもアクセスできる環境となっています。そして、消費者向けのサイトだけでなく、ほとんどのサイトのアクセスの大半がスマートフォンからとなっています。なので、単に「スマホでも見られる」というだけでなく、スマホユーザーが快適に操作できてスムーズに閲覧できるサイトにすることが大切になってきています。

Googleは「コアウェブバイタル」という指標を重視していますが、これは「ユーザーの使い易さがどれだけ優れているか」を表しています。例えば、ページが読み込まれる速さや、読み込み中にレイアウトが崩れないかなどをチェックしています。

お客様を待たせることなく、気持ちよく情報を得ていただける環境を整えることは、ユーザーの快適さと検索エンジンからの評価を得られる今のWebサイトに必須の「ユーザーに対する配慮」だと感じます。

2. ページ表示速度の最適化

「表示が遅いサイトは3秒で40%のユーザーが離脱する」。
つまり、いくら良いコンテンツがあっても、表示が遅ければ多くの人に見てもらえない、ということです。

ページの表示速度を改善するポイントとしては、画像、JavaScript、Webフォントなどをしっかりと最適化すると効果が出てくるでしょう。
画像の最適化は、ファイル自体の軽量化を行い、WebPなどの新しい画像形式を使えば、見た目の品質を保ったまま、ファイルサイズを半分以下に削減できます。
JavaScriptの最適化では、不要なスクリプトを削除し、必要なものは非同期読み込みや遅延読み込みを設定することで、ユーザーがコンテンツを見るまでの時間を短縮できます。「まずコンテンツを表示し、機能は後から読み込む」という考え方が重要です。
Webフォントの最適化では、多くのwebフォントを使うとページ表示が遅くなるため、本当に必要なスタイルだけに絞り、デザインでの見せ方の工夫も大切です。

表示速度の改善は単にアクセス数の増加だけでなく、サイト内での回遊率やコンバージョン率にも好影響を与えられます。
スマートフォンユーザーのほとんどは「待たされること」に対して非常にストレスを感じます。ストレスなくスムーズに情報を得られるサイトは、ユーザーとの信頼を自然と確立していけます。
ページ表示速度の最適化は費用対効果の高く、ユーザーにとってもメリットの大きいSEO施策の一つです。

3. HTML構造の適正化

Webページの構造は、本の目次のようなものです。
適切な見出し構造(H1〜H6)があれば、読者(ユーザー)も検索エンジンもコンテンツの重要度や関連性を理解しやすくなります。

残念ながら、見た目優先のWeb制作では、表示速度とともにこの部分もおろそかになりがちです。例えば、「見た目を重視して見出しタグを使わない」「H1が複数ある」などの構造上の問題がよく見られます。

こうした構造上の乱れは、視覚障害のある方が使うスクリーンリーダーでの閲覧を混乱させるだけでなく、検索エンジンの理解も妨げてしまいます。すべてのページにおいての情報整理の基本である見出し構造は、ユーザーにも検索エンジンにも大きく影響する軽視できない取り組みです。

4. セキュリティ対策

セキュリティ対策は、訪問ユーザーの安全を守るだけでなく、安心してアクセスできるというサイトの信頼性を高める重要な要素です。今や常時SSL(https)は標準仕様と言って良い設定となっています。

SSL化されていないサイトには「保護されていない通信」という警告が表示され、ユーザーに不安を与えてしまいます。また、WordPressなどのCMSを使っている場合は、WordPress本体とプラグインを含めたアップデートからバックアップといった保守管理も安全で安心できる環境づくりのためには欠かせません。

どんなに美味しい料理を出す店でも、衛生管理ができていなければ、お客様は安心して食事を楽しめません。
Webサイトも同じです。基本的なセキュリティ面での配慮ができていなければ、どれだけ素晴らしいコンテンツがあっても、ユーザーも検索エンジンもそのサイトを信頼することはないでしょう。

5. アクセシビリティの向上

アクセシビリティとは、障害のある方も含めて、誰もがWebサイトを利用できるようにする取り組みです。色のコントラスト確保や、キーボードでの操作、ページの読み上げに対応する取り組みが含まれます。

アクセシビリティへの配慮は「特別な対応」ではなく、すべての人にとっての使いやすさ向上につながります。
例えば、適切なコントラストは晴れた日の屋外でスマホを見るときにも役立ちますし、キーボード操作のしやすさは、効率的にサイトを巡回したい人にも便利です。読み上げ機能も視覚障害者だけでなく、運転中や作業中に情報を聞きたい人にとっても役立ちます。

スマートフォンの登場で、様々な人が様々な方法でWebサイトを閲覧するようになりました。
じっくり読み込む人、音声で聞きたい人など、利用シーンは多岐にわたります。アクセシビリティの視点で作られたサイトは、こうした多様な閲覧方法に対応できます。
障害のある方だけでなく、明るい屋外で画面が見えにくい時、通勤電車の中で片手しか使えない時、怪我で一時的にマウスが使いづらい時、高齢の方が小さな文字を読むのに苦労している時、外国語を母国語としない方が内容を理解しようとしている時など、誰もが「アクセシビリティの恩恵」を受ける場面があります。つまり、アクセシビリティは特定の人のための特別な配慮ではなく、すべてのユーザーのための普遍的な価値なのです。

こちらも同様に、見た目だけ力を入れた制作では、HTML構造や表示速度と同じように全く配慮されていないケースがとても多く見られます。
私はアクセシビリティを「Webサイト版のバリアフリー」だと考えています。車椅子用のスロープがベビーカーや高齢者にも便利なように、Webアクセシビリティの向上は多くの人の助けになります。

テクニカルSEOで期待できる効果

ここまで説明してきた技術的な対策をきちんと行うと、いくつかのな効果が期待できるようになります。
1検索順位の向上
2ユーザー満足度の向上
3滞在時間の延長
4コンバージョン率の改善
5ブランド信頼性の向上

こういった効果はそれぞれが互いに影響しあっています。
技術的に最適化されたサイトは検索エンジンから高く評価され、検索順位が向上します。また、表示速度の改善やユーザービリティの向上により、訪問者はストレスなくサイトを閲覧できるようになり、満足度が高まります。その結果、サイト内での滞在時間が延び、最終的には問い合わせや購入といった成果(コンバージョン)につながりやすくなります。さらに、セキュリティ対策やアクセシビリティへの配慮は、企業としての信頼性向上にも影響があります。

テクニカルSEOはどんな集客施策を行うとしても、その効果を最大化する「土台」になっているということです。いくら優れた広告を出しても、クリック後のサイトが使いにくければ、成果が発生しにくくなります。

Web上の「おもてなし」として

テクニカルSEOの本質は、「Web上のおもてなし」や「親切な配慮」だと私は考えています。来店したお客様に気持ちよく滞在していただくために、店内の清掃や商品の陳列、スタッフの接客マナーを整えるのと同じことなのです。

ページの表示速度を上げることは、お客様を長く待たせないことです。スマートフォン対応を徹底することは、どんな環境からでも快適に閲覧できるようにすることです。アクセシビリティを向上させることは、より多くの方に情報を届けようとする姿勢です。

こうした細やかな気配りや親切の積み重ねが、結果として検索エンジンからの評価向上につながり、より多くのユーザーに情報を届けられるようになります。SEOが何らかの裏技やマル秘テクニックと思っている方がいますが、決してそうではありません。お客さんをちゃんと見て、親切を基本に気配りしていく取り組みがテクニカルSEOです。より詳しくSEOを知りたい方は当社ブログで「Webサイトの集客力を左右するテクニカルSEO」について、記事を公開していますので、あわせてご覧いただければと思います。

目に見えないテクニカルな部分がサイトの価値を左右する

Webサイトは企業の顔であり、24時間365日働き続ける営業担当者です。その価値を最大化するためには、コンテンツの質だけでなく、技術的な品質も高める必要があります。

残念ながら、テクニカルSEOをきちんと対応できるWeb制作会社は少ないのが現状です。多くの場合、デザインや見た目だけこだわった制作が行われ、技術的な最適化は後回しにされるか、何もされないのが現状です。集客に力を入れたい中小企業にとっては、技術面もきちんと最適化できる制作会社と見つけることが集客の第一の取り組みになるのかもしれません。

当社では、ここまでで説明した様々なテクニカルSEOを基盤とした集客支援のWebコンサルティングサービスをベースにして、効果的なコンテンツマーケティングやWeb広告運用などの集客施策を展開していき、継続していける集客と成果の向上を支援しています。

あなたのWebサイトは、技術面での最適化がきちんとできていますか?
訪問者への配慮が行き届いていますか?
見た目だけでなく、中身もしっかりと整えることで、サイトの真の価値を引き出しましょう。

Webサイトの集客で課題やお悩みがありましたら、是非その内容をお聞かせください。

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